テル子のおはなし

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自己肯定感の育て方

自己肯定感、ここ数年でよく聞くようになった言葉だ。読んで字のごとく自己を肯定する力のことだが、私はこの力がすさまじく低い。低いというかない。自分はゴミだと思っている。

だからこそ、子どもには自己肯定感を多少でも身につけてもらいたいのだ。

 

しかし、野球経験がない人が野球を教えるのは難しいのと同様、自己肯定感がない私が自己肯定感を育む子育てをするのは至難の業だ。

いろいろ調べたが、本当に難しい。

 

そこで、私にもできることを実践した。それは

「あなたは世界一かわいい!」

と言い続けることだ。

私は自分のブスさがコンプレックスだからわかるが、自分の見た目を肯定できる人は、そうでない人よりも人生が輝く。

そして、実際に「ムスコッチャンは世界一かわいい」と心底思っているので、これならなんとか実践できると思った。

 

現在、ムスコッチャンは5歳。

 

私「かわいい人~?」

ムスコッチャン「は~い!」

私「世界一かわいい人~?」

ムスコッチャン「は~い!!」

 

何の疑いもなく返事をするようになっている。

夜中、寝返りをうって半覚醒しているところに「かわいいひと~?」と耳打ちすると少し手が上がるし、朝起き抜けに「今日もかわいいねぇ」と言い続けていたら、今朝「ねぇ、ボッキュ今日もかわいい?」とニコニコしながら聞かれた。

 

これが自己肯定感なのかどうか、もはやよくわからないが、それでも幼少期に「自分はかわいい」と信じていた記憶は、いつか子どもの役に立つかもしれない。

 

 

もっと大きくなって

「ババアうるせぇ!」

って言われるまで、あなたはかわいいと言い続けようと思う。